![](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/09/トムソンサムネ-edited.png)
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型抜き加工とは
紙の加工技術には様々な方法があります。
中でも「型抜き加工」は、店頭POPやステッカー、パンフレットなど身近な多くの製品にも施されています。
紙を切り抜く。シンプルなイメージかもしれませんが、製品のオリジナル性を高めたり、用途の幅を広げたりと、紙の可能性を引き出してくれる魔法のような技術が「型抜き加工」です。
今回は、型抜き加工によく用いられる「トムソン」についてご紹介いたします。
デザインの可能性を引き出すトムソン加工とは?どんな加工ができるの?抜き型から刃の種類まで解説いたします。また、製品事例も交えてその魅力に迫ります!
本記事を読めば、あなたのアイデアもきっとカタチになることでしょう。
型抜き加工についてはこちらのコラムも併せてご覧ください!
型抜き=トムソン?
紙の「型抜き」と聞いて、何を思い浮かべますか?多くの人が「トムソン加工」を思い浮かべることでしょう。
弊社では「型抜き」の方法として、「トムソン」と「プロッタ」の2種類が用いられています。「トムソン」とは一般にベニヤ板に金属製の刃が付いた抜き型のことを指しますが、地域や機械によっては「ビク抜き」と呼ばれることもあります。
![トムソン加工の様子 トムソン加工の様子](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/07/image.png)
デザインの可能性を広げる「トムソン加工」とは
トムソン加工とは、抜き型を用いて、紙を丸形や星形など様々な形に抜いていく加工方法です。クッキーの型抜きをイメージしていただくと仕組みがわかりやすいでしょうか。また、刃にも種類があり、ミシン目や折り筋を入れることもできます。いわば「トムソン加工」はデザインの自由度を高めてくれる魔法のような技術なのです!
トムソンの抜き型について
トムソンの抜き型の構造
![トムソンの抜き型 トムソン加工で用いる抜き型です。木の板に刃とスポンジが付いています。](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/07/image-1.png)
こちらが「トムソン」と呼ばれる抜き型です。ベニヤ板に刃とスポンジが付いています。スポンジには刃と紙を離れやすくする役割があり、シワになるのを防いでくれます。
抜き型は商品ごとに作成していきます。耐久性があり、一貫した品質を保つことができるため大量生産に向いています。また、増刷の際にも繰り返し使用することができます。
トムソンの抜型の刃の種類
ミシン
細かい溝の入った刃で打ち抜くことでミシン目になります。
チケットの半券など、紙を切り取りやすくする加工です。また、厚紙を綺麗に折り曲げるために施すこともあります。
![トムソンのミシン刃 ミシンを入れるときには、隙間のある刃を用います。](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/07/image-2.png)
【ミシン目加工例】
![ミシン目加工例 トムソン加工でミシンを入れた例です。](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/07/2-2-1024x768.png)
筋入れ
丸みを帯びた刃で押し、紙を完全に切ることなく折り目などの筋を入れることができます。筋入れをすると、展開や組立がしやすくなります。見開きの冊子や組立式のPOPには欠かせない加工です。
![スジ入れをするには、丸みを帯びた刃で加工します。](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/07/image-4.png)
![](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/07/image-5.png)
【筋入れ加工例】
![スジ入れ加工例1 見開き冊子にスジ入れをした例です。](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/07/1-1024x768.png)
![化粧箱にスジ入れをした例です。組立てやすくなります。](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/07/92640A7E-ED7D-4A00-A662-584946219DF5.jpg)
つなぎ(ブリッチ、ニック)
![刃の一部を潰して、つなぎを付けるための作業をしています。](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/08/写真1-300x225-1.jpg)
「つなぎ(ブリッチ、ニック)」は、加工の最中で本体とカス部分が離れてバラけてしまうのを防ぐ役割をしています。
トムソンでは基本的に1枚1枚抜いていくので、効率アップにも繋がります。
![つなぎの例](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/08/名称未設定のデザイン-2-1-1024x576.png)
トムソンの抜型の保管期間
弊社では、ご注文いただいた全ての型を基本的に約2年間保管しております。
一度使用してから時間が経ってしまうと、刃が錆びてしまい、増刷の際に上手く抜けなくなってしまうのです。
定期的にリピートして頂いている型は、2年以上使用しているものもありますが、消耗していく部分もあります。
より長く同じ型をお使いいただけるように、どのくらいの部数を作るのが一番ムダがないか、お客様と一緒に考えます。
トムソン加工をした事例紹介
ミシンと筋入れで組立て楽々「レシピケーススタンド」
![レシピケーススタンド トムソン加工をして製作したレシピケーススタンドです。](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/07/266810294_452586296582931_8846944121832630317_n-1024x768.jpg)
![](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/07/266432806_2120909468063440_7018471894209985932_n-1-1024x768.jpg)
用紙:ブラウン耐水 310g/㎡
刷り色:4色/0色
展開サイズ:237㎜×208㎜
組立サイズ:150㎜×95㎜×55㎜
加工方法:型抜き(トムソン)
オモテ面にはミシン目を入れ、手で切り取れるよう加工いたしました。ウラ面には切れ目と筋入れを施し、簡単に組立ができます。
地球にやさしい「魚型のチケット」
![魚型チケット トムソンで型抜き加工をした魚型のチケットです。](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/07/blog_import_5d1adf7184a4a.jpg)
![](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/07/blog_import_5d1adf74ecd90.jpg)
用紙:再生上質紙 四六判 135㎏
刷り色:4色/4色
仕上りサイズ:73×196㎜
加工方法:型抜き(トムソン)
地球環境に配慮した用紙と印刷で製作した魚型チケットです。ヒレや口部分のような複雑な形でも、一貫して抜いていくことが可能です。
紙以外の加工も可能!?「ピロー型アマビエお札ケース」
![ピロー型お札ケース トムソンで型抜き加工をして製作したお札ケースです。](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/07/ケース③-768x1024-1.jpg)
![](https://www.kata-ia.com/wp-content/uploads/2023/07/ケース②-768x1024-1.jpg)
用紙:PPシート0.2
刷り色:2色/0色
仕上りサイズ:70×110㎜
展開サイズ:159×120㎜
加工方法:型抜き(トムソン)
刃を使い分け、1枚のシートから立体に変身しました!化粧箱の作成もトムソンが使われます。紙だけでなくクリアファイルと同じ素材も加工可能です。厚みがあっても筋入れをすることで、蓋の開閉がスムーズになります。
まとめ
・トムソン加工は抜き型を作成し、型抜きしていく加工方法
・数種類の刃を使い、ミシン目や折り筋も入れることが可能
・型は繰り返し使用可能のため、大ロットや増刷する場合におすすめ
・トムソン加工は「かたぬき印刷アトリエ」にお任せください
弊社の型抜き実績は累計1,500万部以上!
「この形はできるかな」「薄い/厚い紙でもできるかな」などなどお気軽にご相談ください。最適なものをご提案させていただきます。
初めての方も丁寧にサポートいたしますのでご安心ください!