「小ロットだけど、型抜き印刷をやってみたい」「プロッタ加工って聞いたことはあるけど、どういう加工かよく分からない」という方におすすめ!型抜き印刷におけるプロッタ加工について解説していきます!
プロッタ加工とは
プロッタ加工とは、カッティングプロッタがPCなどから転送されてきたカットラインデータに沿って紙を切り抜き、型抜きをする加工のことです。データに沿って一つずつ切り抜いていくため、抜型を製作する必要がありません。小ロット(1枚からOK)や小さいサイズ、トムソン加工では難しい複雑な形の型抜きに向いています。また、型抜きだけではなく、紙を折り曲げやすくする折スジを付けることも可能です。
プロッタ加工による型抜き加工の流れ
まず、デザイン作成ソフトであるillustratorでカッティング用のカットラインデータを作成します。カットラインデータの詳細についてはコラムの『型抜き印刷の鍵を握る「カットライン」を解説!』をご確認ください。
型抜き加工をする用紙をカッティングプロッタにセットし、作成したカットラインデータをカッティングプロッタへ送信します。するとまず、印刷物の四隅にある『トンボマーク』を読み込み、カットラインと印刷物の位置合わせを行います。そして、作成したカットラインに沿って切り抜いていきます。機械の先に細い刃が取り付けてあり、それによって切り抜かれます。カッターナイフで紙を切り抜いていく作業をイメージしてもらうと分かりやすいかもしれません。
切り抜く作業が終わると自動的に最初の位置に戻り、再度用紙をセットして同じ作業を繰り返していきます。
プロッタ加工でできる型抜き加工
小さいサイズの型抜き
プロッタ加工では、細い刃で切り抜くことが可能なことから、最小1㎜の円サイズまでの型抜きができます。アクセサリー台紙など、細かいものをひっかけるときの穴なども製作可能です。
複雑な形の型抜き
トムソン加工では再現できない鋭角や複雑な形も型抜きすることができます。文字の型抜きもできてしまいます!しかし、何重にも線が絡み合っているなどの複雑すぎるデザインの場合は、型抜きできない場合があります。
小ロットで複数種類の型抜き
1枚から製作できるため、小ロットで複数の異なる種類の型抜きも可能です。特に商品のダミーサンプルの製作など、10種類でそれぞれ100部ずつ型抜きするということもできます。
折スジ加工
切り抜き用の刃を丸くなっている刃に交換することで、折スジを作ることができます。こちらもカットラインデータと同じように折スジデータを作成し、プロッタに読み込ませて作成します。
まとめ
- プロッタ加工は、カッティングプロッタがパソコンから送られたデータに基づいて型抜きを行う加工方法。抜型を作らずにデータに忠実に切り抜くため、小ロットや小さなサイズ、複雑な形状の型抜きに適している。
- プロッタ加工の型抜き加工の流れは、カットライン作成、用紙セット、データ送信、トンボマーク読み込み、切り抜き作業というステップから成り立っている。
- プロッタ加工でできる型抜き加工には、小さいサイズの型抜きや複雑な形状の型抜き、小ロットで複数種類の型抜きなどがあり、刃を入れ替えることで折スジ加工も行える。ただし、極めて複雑なデザインの場合は難しいことがある。
かたぬき印刷アトリエでは、プロッタ加工で無料のサンプル作成も行っています。お気軽にご相談ください!